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The Outboard Shop ヨコタオート&マリン

日本海の離島、隠岐の島の船外機ショップより

古い船外機の(PTT)修理について

PTT(パワートリム&チルト)について

こんばんは、ヨコタオートです。

ブログの方は元旦に更新してから間が空いてしまいすみませんでした。

4日から9日は年末に出来なかった工場の整理と照明設備の取付けに時間を割いたりしておりまして、なかなか書くネタがなかった次第です。

それでも・・・

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売り先の決まった委託中古艇のレストアをしたり、その他の仕事もボチボチやりながら過ごしておりました。

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ちなみに照明設備ですが友人(兼お客さん)に頂いた水銀灯を上架施設の天井に設置したので、明るく便利になりました。

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今までは暗くなると都度に灯光器などを設置してましたが、今回は配線&スイッチまで加工して便利になりました。これで明るくなったのでバリバリ残業しようって訳では決してありませんが冬場は陽が短いので重宝しそうです。

他、工場の土間部分にもLED灯光器を付けたりと職場環境を地味に改善しておりました。

 

なんて、そんな事をしておりましたら気が付くと1月も1/3が経過してしまい、慌ててギアアップして仕事をしておりまして・・・・・

今日からは表題の古い船外機の修理に取り掛かっています。

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こちら初めてご依頼のお客様でしたが先月29日に連絡を頂き翌日使いたいとの事で診断に伺いましたが、部品NGで恐らく高額になりそうなので年明けに見積をさせて頂き仕切り直しとさせて頂いておりました。

モデルはヤマハ2ストローク船外機「40HEPOL」です。

昨日は成人式でしたが、この船外機も今年3月で20才をお迎えになられます(笑)。

世界のヤマハと言いますが、実際このぐらいの世代のエンジンはまだまだ現役が多くて修理依頼もけっこうあります。船外機はモデルチェンジが少なく同モデルが長く販売されますので、このぐらいのモデルですと部品もまだ入手可能な場合が多いです。

 

さて今回の依頼内容ですが、PTT(パワートリム&チルト)ユニットが動かなくなっており船外機が下架できない症状でした。

現地で診断したところ・・・

・バッテリー電圧=OK

・操作スイッチ導通=OK

・PTT用リレーの作動=OK

・リレーのUP&DOWN端子の電圧=OK

・配線の劣化、断線なし=OK

と言うことで油圧を発生させる為のモーターASSYのNGと診断しておりました。

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現行モデルでは一部モデルを除いてモーターのハウジングが樹脂製になっていますが、この世代は大半が鉄製のハウジングで写真の様に対策を施さないと錆がまわり・・・

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こんな感じになってしまします。

こうなると、錆びて穴が空き浸水して内部が傷んだり、錆びが膨張して内側にも膨らみアーマチュア(コイル)を外周から圧迫して不動になったりしてしまいます。

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これは今回の物ではありませんが、同じくモーターハウジングの錆で浸水&磁石剥離の例です。こうなると全く動きません。

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こうならない対策ですが、当店では新品や錆が発生していない内に・・・

1.錆止め塗装(ローバルなど)

2.上塗り塗装(アンダーコートなど塗膜の厚い塗料)

3.乾燥後に耐水グリスを塗布

これだけで、何もしない場合と比較してもかなり耐久性が上がります。

 

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今回は船底ドック(上架、清掃、塗装一式)もご依頼だったので、モーターは動きませんが応急処置でPTT内の油圧を抜くマニュアルバルブを開放して船外機を降ろして自走して工場まで行くつもりでしたが、そのマニュアルバルブが塩害で固着して緩まないのでトラックのクレーンで外して持ち帰り修理となりました。

 

現状、単純な外観からの診断による見積りでは¥100,000超えです。更に10年以上が経過したエンジンの場合はご依頼箇所以外にも気がついていない不具合が発生している場合も多く修理のイタチごっこにならないように、ここから慎重に分解&点検して再度診断と最終的な見積りを出してお客様と相談になる予定です。高額な修理費用がかかりますから費用対効果がお客様の望むカタチになるべく近づく様にしたいと思います。

 

 

 

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ちなみに・・・・・

海上係留中の船舶から船外機を外した場合、それぞれの大きさやバランスにもよりますが船外機が無くなったことにより浮き姿勢のバランス上、前方が下がり気味になります。一般的な船舶は通常デッキ排水口はデッキ後方にありますので、こうなると雨水など排水の抜けが悪くなる又は最悪水が抜けないなんて事にもなり兼ねません。

溜まった水は低い方へ下がり重心位置がどんどん変化して転覆に繋がる場合もあります。

まあ一般に船外機を外して係留なんて事は少ないとは思いますが、船舶に対して船外機が小さく軽い場合なども同様な事がありますので特に冬の雪が積もる時期は注意されて下さい。

但し、船舶の雪下ろしをされる場合に落水など無いように十分に注意が必要です。

(今回はコンクリートブロックを置いて調整してきました) 

 

以上、今回の修理は続きがあれば後日また報告したいと思います。