トーハツ4ストローク船外機 ニューモデル「MFS20E」「MFS15E」「MFS9.9E」が発売されました

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ヨコタオート&マリンです。

 

ブログの更新内容が商品紹介ばかりになっていますが・・・

今年は例年に比べるとニューモデルが多いのでご容赦下さい。

(紹介しきれていないモデルもあるぐらいです)

 

さてトーハツより4ストローク船外機MFSシリーズの20馬力/15馬力/9.9馬力がフルモデルチェンジされて8月21日より発売開始されました。

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まず従来の同社旧モデル「MFS20D/15D/9.9D」と簡単にスペックを比較してみますと・・・・・・

 

<旧モデルD型>

 

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シリンダー:2気筒351cc

ボア×ストローク:61×60mm

燃料供給方式:キャブレター

重量:52kg(最も軽いタイプの重量です、仕様により異なります)

発電出力:12A(セルスタートモデル仕様は標準、マニュアル仕様はオプション)

ギア比(減速比):2.15

 

 

<新モデルE型>

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シリンダー:2気筒333cc

ボア×ストローク:61×57mm

燃料供給方式:電子制御燃料噴射式(バッテリーレスOK)

重量:43kg(最も軽いタイプの重量です、仕様により異なります)

発電出力:12A(セルスタートモデル仕様は標準、マニュアル仕様はオプション)

ギア比(減速比):2.15

 

 

となっていますが最初に目につくのが排気量が18cc小さくなったとはいえ、旧型より約10kg近く軽くなった重量です。

上記の43kgは最も軽い「Sトランサム&マニュアル仕様」のものですが、一般に需要の高い「Lトランサム&セルスタート仕様」で他社モデルと比較しても

・トーハツ:MFS15EFL=48kg

ヤマハ:F15CWHL=56kg

・スズキ:DF15AEL=49.5kg

・ホンダ:BF15DKHSJ=52kg

・マーキュリー:F15MLH=56.5kg

とクラス最軽量になっています。

僅かな差に見えますが搭載する船体も比較的小型である事を考慮したり・・・

概ね重量が35~40kg程度の同馬力帯2サイクル船外機からの換装も考慮すると

僅かでも重量は軽いに越したことはありません。

 

 

その他を見ていくと・・・

 

<燃料の供給方式がバッテリーレス電子制御燃料噴射システムになりました>

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キャブレター式ですと季節による外気温などの諸条件でチョーク操作やスロットル操作が始動時に必要でしたが、これら始動時を始めとしたエンジンの運転時には各種センサーからの情報を元にECUが最適な燃料噴射を行い良好な始動性、低燃費などを実現します。

またバッテリーレスシステムとなっておりセルスターターの付属しない(=バッテリーの無い)ロープスタートモデルでも自己発電で各種制御を行い始動から運転まで可能となっています。

 

 

<燃料フィルターが油水分離フィルターになりました>

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船外機カウル内に設置される燃料フィルターが油水分離フィルターになり、ゴミなどの異物や水分を分離します。また下部にあるドレンから混入した水分を排出可能になりました。

 ※供給方式が燃料噴射システムになった事で燃料の管理はとても重要になります。燃料であるガソリンは高圧ポンプで加圧されインジェクターにて噴霧されるのでゴミや水などの異物があると不調や故障の原因となり、これらはキャブレターの時よりもメンテナンスが難しい場合が多いです(あくまでも不具合発生したときですが)。

このあたりは購入される販売店と相談の上で適切な管理を行って下さい。

 

 

<新型ティラーハンドルが採用されました>

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ティラーハンドルモデルはハンドルが新型になります。

前進/中立/後進を操作するシフトレバーがハンドルの根本に配置されて、より操縦者に近くなりました。またエンジンストップスイッチもハンドルに配置され操作性が向上しています。

 

その他、

船外機を支えるアッパーマウントとロアマウント間の距離を長くして振動を低減させたり、水中抵抗を低減した新設計ギアケースが採用されているなどモデルチェンジに相応しい内容となっています。

現状まだ新型の現物を見たことはないのですが・・・

過去に旧モデルD型は何台か販売しましたので、新モデルE型が売れればまた旧モデルと比較した詳細アップしたいと思います。

yktmarine.hatenablog.com

 

 

 

さて最後にこのクラスに関して補足をしておきますと、「9.9馬力」については注意が必要です。

例えば、このトーハツ船外機の場合・・・・

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<20&15馬力とベースを同じくした9.9馬力モデル>

と、

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<8馬力とベースを同じくした9.8馬力モデル>

の似通った馬力モデルがあります。

呼称上は僅か0.1馬力の違いですが排気量や重量を始めとして、エンジンとしては別物となり対応できる船体サイズも厳密には異なってきます。

 

同様に見ていきますと各社の9.9馬力ですが・・・

ヤマハF9.9J=8馬力と同ベース

・スズキDF9.9B=20&15馬力と同ベース

 ※スズキは少し前まで8馬力と同ベースのDF9.9Aがありました※

・ホンダBF9.9D=8馬力と同ベース

・マーキュリーF9.9=8馬力と同ベース(国内で8馬力は販売されていませんが)

 

となっています。

もし9.9馬力を選ばれる場合には、この様な内容も踏まえ換装前のもともとの船外機や搭載する船体を考慮した選択が必要となりますので、詳しくは販売店へご相談下さい。