Garmin 取付事例紹介(2)「ECHOMAP Plus 95sv+GT41-TM+QuadSAT(ヘディングセンサー内蔵GPSアンテナ)」
ヨコタオート&マリンです。
今期より取扱いを開始しましたGARMINマリン製品の取付け事例を紹介させて頂きます。※モデルは「ECHOMAP Plus 95sv」で前回紹介したものと同じですが、振動子やアンテナなどの構成品が異なっています※
さて今回ご依頼頂いたのは、キャスティングでもジギングでもセンスをみせるT様。
今までは5年前に購入して頂いた中古艇にもともとセットされていた「ヤマハ(ロイヤル)YF-HB6520NF」を使用されていましたが昨年あたりから買い替えの相談をいただいており候補のモデルを探していましたが・・・
前回のY様の艇でGARMINを見させてもらい買い換えのご決断を頂きました。
既存の機器は現状も問題なく作動しておりましたが・・・
買い換えのきっかけで一番のポイントはマップ上の等深線情報が少ない事で、製造元であるロイヤル社が既になく今後のバージョンアップも望めませんのでその点を中心としたモデル選びとなっていました。
以下、取付け作業の内容となります。
船体は「ヤマハ:フィッシングメイト20」
まずは振動子の取付けから・・・
写真では分かり難いのですが、トランサム面の段がついた左右のエリアは斜めになっており振動子の設置には不向きの為、船艇塗装を剥がしたエリアが必然的なポイントとなります。
今回セットした振動子はトランサムマウントタイプのGT41-TM(税込¥64,800)
スペックは
・通常2D魚探画面:HD-ID(ブロードバンド)/出力600W/周波数200/50kHz
・クリアビュー画面:CHIRP/出力500W/周波数465-445/275-245khz
・サイドビュー画面:CHIRP/出力500W/周波数465-445/275-245khz
となっており、3タイプの魚探画像が得られるオールインワン仕様です。
ちなみに前回のY様はHONDEXのGPS魚探も共用される為に振動子の周波数干渉を避けて通常2D魚探もCHIRP送受信(160-80khz)仕様のGT51M-TM(税込¥108,000)をセットしましたが、今回はGARMIN単独使用でありコストも抑えたいのでGT41-TM(税込¥64,800)にしております。
慎重に位置出しをして専用のステーを取付け振動子をセット。
最終的に船底塗料を塗るのでエポキシ系の下塗りをしました。
乾燥後、船底塗料を塗装しました。(海上係留保管ですので)
次に本体の設置になりますが、小型のセンターコンソールで設置場所も限られますので旧機器と同様にパネルマウント(埋込み)にて加工を行いました。
当然、従来の機器とはサイズが異なりますのでパネルから作成。
付属の型紙をベースに作成となります。
ちなみに既存機器と並べると、この様なサイズ感。
タッチパネルタイプですので操作用のキーパッドが少ないのもありますが機器の中で画面の占める割合が大きくなり、機器の厚みも全く異なります。技術の進歩を感じます。
パネルも完成して、この様な雰囲気での取付けとなりました。
ちなみに手で持っているのはゴム製のストラップで本来はバスボートなどでデッキ上のロッドを抑える「ロッドテイマー」という製品ですが、保管時にハードカバーを抑える役割でセットしています。
※GARMINのハードカバーはけっこうしっかりハマるので不要かもしれませんが、もともと付けていたのと台風などでは万が一もあるので保護用にお薦めです※
ステアリングハンドルの干渉(見えづらい)も何とかギリギリ許容範囲で助かりました。
本体はもともと薄いのですがパネルマウントにした事で、更に薄さが際立ちました。
尚、GARMINマリン製品はIPX7の防水仕様であり今回のようなオープンボートのコンソール設置でも風雨等による故障の心配が大きく軽減される点が海上で使用する機器としては大きなポイントであると思います。
と、ここまでの作業にて本体と振動子を設置して電源コードを繋げば基本的に使用が可能です。機器本体にGPSアンテナも内蔵していますのでコストを抑えたり、普通に使用する分には特に問題もありません。
よって以下の作業は内容を見られて必要と感じる方へはお薦めをしています。
追加オプションとなるヘディングセンサー内蔵のGPSアンテナの設置ですが・・・
今回は今期新発売となった「QuadSAT」というG-FISHINGオリジナル製品をチョイスしました。
Quad SAT GARMIN用 次世代10HZ QZSS DGPS 9軸ジャイロヘディングセンサー
詳しくはリンク先にも記載されていますが
・準天頂衛星「みちびき」に対応したQZSS仕様で秋に予定されるみちびきの運用後は測位精度が1m級に向上します
・10HZ仕様で1秒間に10回の即位を行います(機器側の仕様で異なります)
・9Axis ユニット(3軸加速度、3軸ジャイロ、3軸コンパス情報)により海上で船が揺れても画面上のヘディング線が安定して表示されます。
・IPX7の防水仕様です
これらの機能を持ちながら希望小売価格=税込¥43,200は、他社を含めてもかなりお得な設定の製品と言えます。
設置場所についてQZSS仕様にて測位精度が高くなりますので基本的には振動子になるべく近い所が望ましいのですが・・・
(アンテナと振動子が近いほうがポイント登録などが正確になります)
内蔵されたヘディングセンサーが磁気の影響を嫌いますので、船外機の発生する磁場の影響を考慮しながら設置場所を選定しました。
最終的にこの位置での固定となり、比較的振動子の真上付近に設置が出来ましたので良かったです。
外部のGPSアンテナとなりますので設定で内蔵アンテナから外部アンテナへ切替え(この製品はNMEA0183での接続となります)
受信状態をチェックして完了です。
(屋根の下なので少し衛生受信数が少ないです)
完成して海上へ下架。
続いて動作確認と各部の設定などを行います。
ヘディングセンサーの微調整をおこなったり
魚探画像の写りをチェックしたり
説明する為に、クイックドローの水深による色分けを仮設定などしました。
クイックドローで作図した等深線マップですが、非常に細かく等深線が描写されますので海底の形状によっては見づらくなったりもしますが・・・
強調したい水深エリアや、ターゲットとなる魚種の水深毎に色分けなどをすると見やすくなり便利です。
そして最後に・・・海上設定及び海上試運転後に追加作業がありました。
(画像はY様艇のものですが・・・)
船外機で高速走行すると思いの外、振動子に当たる水流でスプレーが大きく上がりました。これは構造上ある程度は仕方がないのですが、今回のT様艇は予想以上(上の写真以上)のスプレーでした。
対応としては振動子の設置高さを少し上げるなどがありますが、反作用として走行中の魚探画像の写りが低下する事もありますので・・・
純正オプションのスプレーガードを追加しました。
振動子にセットするとこの様になります。
船体にセットするとこの様になりまして、走行中に船尾から立ち上がってくる水流を跳ね返す構造となります。
船体のトランサム角度によっては板の加工が必要ですが、今回は加工なしでピッタリ取付けが出来ました。
そして結果ですが、上手くスプレーを抑える事が出来て良い効果を得られました。
(茶色いのは引っかかったゴミなので気にしないで下さい)
一見面積が小さい板ですが、効果は抜群です。但し振動子の取り付け位置や船体の形状で得られる効果は異なりますのでご了承下さい。
以上、
「ECHOMAP Plus 95sv+GT41-TM+QuadSAT(ヘディングセンサー内蔵GPSアンテナ)」の取付け事例をご紹介させて頂きました。最後まで読んで頂きましてありがとうございました。
そしてご購入頂きましたT様、誠にありがとうございました。
新しい機器でより良いシーズンを迎えて下さい!!
※GARMINマリン製品は日本の各地域に販売代理店をおき、それぞれが販売商圏を持っていますので基本的に商圏を越えての販売等は出来ません。
弊店(ヨコタオート&マリン)のGARMINマリン製品販売、アフターサービスの商圏、責務は隠岐の島(島前・島後)内となっております。
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