スズキ4ストローク船外機ニューモデル「DF100B」発売開始
ヨコタオート&マリンです。
今回は今月13日に発売になりますスズキ4ストローク船外機のニューモデル「DF100B」をご紹介したいと思います。
なお今回100馬力モデルが発売されますが、実は現在のスズキ船外機のラインナップには既に「DF100A」と言う同馬力のモデルが存在します。
そのあたりの比較を含めながら話を進めていきたいと思います。
※「DF100A」&「DF100B」は併売となっていく様です※
まず既存モデル「DF100A」:
写真のとおりDF140A/115Aとベースを同じくした兄弟モデルです。
エンジンタイプ:直列4気筒 DOHC16バルブ
排気量:2045cc(4×86×88mm)
重量:190kg(Xシャフトモデル)
燃料供給方式:EPI(電子制御燃料噴射)
ギア比:2.59
メーカー希望小売価格:¥1,300,000(Xシャフト)(税抜き)
次に新型「DF100B」ですが・・・
こちらの写真で見て分かる通り同社DF90A/80A/70Aとベースを同じくした兄弟モデルとなっています。
これは昨今の他社同馬力帯を見ましても・・・・
ヤマハ:F80D/F90C/F115B/F130A=4気筒1832cc(166~180kg/Xシャフト)
ホンダ:BF75D/BF80A/BF90D/BF100A=4気筒1496cc(171~172kg/Xシャフト)
などが、やはりベースを同じくした兄弟モデルとして販売されておりスズキも追随したような形となります。
2ストロークモデル時代の昔から船外機に関しては同じシリンダーをベースに複数馬力モデルをグループとして発売するのは開発コスト削減、部品の共通化などもあり当たり前の事でしたが、近年は技術の進歩や材料の軽量化もあり今回の様に4つの異なる馬力帯をカバー出来る様になってきました。これは私達販売店にとっても部品在庫の低減などができ非常にありがたい事です。
ニューモデル「DF100B」:
DF90A/80A/70Aとベースを同じくした兄弟モデルです
エンジンタイプ:直列4気筒 DOHC16バルブ
排気量:1502cc(4×75×85mm)
重量:165kg(Xシャフトモデル)
燃料供給方式:EPI(電子制御燃料噴射)
ギア比:2.59
メーカー希望小売価格:¥1,300,000(Xシャフト)(税抜き)
上記のとおり「DF100A」と「DF100B」を比較しますと・・・
排気量に関しては「DF100B」が550cc小さくなる分、重量はXモデルで35kg減と大きく軽量化されます。
この35kg軽量化は意外と大きく影響しまして、換装のターゲットとなり得る「2ストローク船外機75~90馬力」などを搭載した船体を考慮するとメーカー&モデルにもよりますが船外機の重量が120~130kgというところなので・・・
既存モデル「DF100A」の190kgはバランス的に厳しいなあと感じます。よってスズキ船外機ですと従来であればDF90A/80A/70Aを検討するところですが、そう言った場合に同重量で馬力に余裕がある「100馬力(DF100B)」が165kgであれば船内のバッテリーなど重量物の積載位置を工夫すれば対応できそうな雰囲気が出てきます。
また「DF100A」&「DF100B」共に同じ価格となりますので船体とのマッチングを考慮して、船体が大きめであれば排気量の大きい「DF100A」選べるなどの選択肢は ありがたいですね。
ちなみにスズキ船外機(リモコン仕様モデル)のメーカー希望小売価格は他社と比べると高い設定が多いのですが、この価格には・・・
・リモコンボックス(トップ・サイド・フラッシュマウントから選択可)
・イグニッションキーパネル(トップ・フラッシュマウントリモコン選択時)
・リモコンハーネス、計器用ハーネス一式
・リモコンケーブル(×2本、長さ選択可)
・マルチファンクションタコメーター
・アルミプロペラ(一部のモデルはオプション)
・燃料ホース
・25L燃料タンク(115馬力以下のモデル)
が含まれています。
他社の場合にはこれらが別売となっていますので、実はトータルしますとそれぞれ近い金額になります。
※同一メーカーでの換装の場合、リモコンやプロペラなどは機能的に不具合が無い場合は再使用する事もありますが、ハーネス、ケーブル、燃料系部品は長年の使用で劣化している場合が多く不意なトラブルを考慮しますと交換をお薦めする事が大半です。
そういう意味では、船外機とともに全て一新できるこの装備品込の価格設定は個人的に好ましく感じています。またメーカー違いの換装の場合には特にありがたいです。※
ここまで比較をしてきましたが、以下「DF100B」の特徴を紹介します。
1.クラス最軽量
トランサムLサイズモデル=161kg
トランサムXサイズモデル=165kg
は現在同クラスで最軽量です
※各社かなり近い重量帯ではあります※
2.最大減速比
スズキ船外機の他のモデルでも採用されていますが、クランクシャフト軸とドライブシャフト軸が直線状ではなくオフセットしてギヤで接続されています。
このクランクシャフトとドライブシャフト上部の段階でのギヤが減速比1.24
更にギヤケース内でピニオンギアと前後進ギアでの減速比が2.08
となっており2段階で減速した結果、合計で2.59の減速比となっています。
※他社同クラスは減速比2.3前後です※
2段階で減速する事でギヤケース内のギヤを大型化しないで済むので、結果ギヤケースも大型化の必要性がなくなります(水の抵抗が減少)。
また減速比が大きく低速からの立ち上がりが良いので大径プロペラをセットでき良好な加速が得られたり、大きな積載時にも強い推進力が得られます。
3.タイミングチェーン採用
カムシャフトを駆動させるのがタイミングベルトではなく、タイミングチェーン仕様になっています。基本的にメンテナンスフリーなのでタイミングベルトの点検や交換などの費用がかかりません。
4.リーンバーン制御
電子制御による燃料噴射方式ですが、更にリーンバーン(希少燃焼)制御システムになっており良好な燃費性能を実現します。
5.NMEA2000対応
このモデルに限りませんが、NMEA2000規格対応のGPS魚探などのモニター部と接続して船外機の各種データを表示可能です(LOWRANCE、GARMINなど)。
以上、簡単ではありますがニューモデル「DF100B」を紹介させて頂きました。
雰囲気的には22~24FT前後のフィッシングボート、24~28FT前後の和船などに最適かと思います。
カラーもブラックとホワイトの2色ありますので、御見積などお気軽に問い合わせ願います。