Garminマリン製品のGPSプロッター用マップについて

ヨコタオート&マリンです。

(内容が長すぎるのでテーマ毎に記事を分割して再編集しました)

今期から取扱いを開始しましたGARMINマリン製品ですが、問い合わせの中でも良く聞かれるのがGPSプロッター画面でのマップについてです。

近年のGPSプロッターでは各メーカーが作成したオリジナル地図が標準インストールされている場合と、NEWPECに代表される電子チャートをオプションで入れるスタイルが標準になってきていますが、そのあたりも含めてマップの事を書いてみたいと思います。

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1.主な国産メーカーGPSプロッター魚探のマップについて

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 A:メーカーがオリジナルで作成した地図が標準でインストールされたケース

 (参考)写真はHONDEXの場合です。

国土地理院などのデータをベースにメーカーにより作成されたオリジナル地図が入っている場合が多いです(以前は地域別でしたが近年は全国版が多いですね)。

メーカーオリジナルですからメーカー毎に内容は異なりますし、データ更新もユーザーや船舶の多い地域から更新が進んでいくと思われますので同じモデルでも使用される地域で地図の詳細具合も異なると思われます。

ちなみに写真のHONDEXでは隠岐の島周辺も比較的に詳細で有効な内容になっています(2018年は山陰地区も地図バージョン上がると聞いてます)。

なお過去に購入された機器の地図バージョンを更新したい場合は本体をメーカーへ送る場合と、フラッシュメモリ的なものをメーカーで書き換える場合があります(有償です)。

 

 

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 B:NEW PEC等の電子海図(航海用電子参考図)が標準またはオプションでインストールされたケース

 (参考)写真はFUSOの場合です。

日本水路協会が発行するNEW PEC(航海用電子参考図)をメーカーが機器に合わせてカスタマイズしてインストールし販売しているケースです。

本体価格に含まれる場合と、別途オプションになる場合があり全国版・地域版の違いや価格もメーカーで異なります。

電子海図(航海用電子参考図)他にはC-MAPなど様々ありますが、NEW PECは汎用製品で小型船舶向けとしては最も情報量が多いソフトの一つで採用している国産メーカーも多いです。

 

 

2.外国製GPSプロッター魚探のマップについて

 日本でも流通しているガーミン・ロランス・ハミンバード等の海外製GPSチャートプロッター魚探の場合ですが、グローバルに世界中で販売する為に機器に内蔵されている地図は簡易的なものが多いです(世界中の詳細地図を入れるには機器の記憶容量的に無理がありますので仕方がありません)。

アメリカを例にあげても国土が広すぎて内陸の湖川、海では沿岸線&外洋全てをカバーするには機器の記憶容量を使いすぎると思われます。

そこでGARMINの場合ですとアメリカ国内で販売しているだけでも一例を上げると

「世界ベースマップ入りモデル」ECHOMAP Plus92sv

「内陸湖川ベースマップ入りモデル」ECHOMAP Plus93sv

「沿岸&外洋ベースマップ入りモデル」ECHOMAP Plus94sv

の様な感じで機器内蔵のベースマップごとに分けたモデル設定をして販売しています。

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(ちなみに日本国内販売モデルは[ECHOMAP Plus95sv APAC]となっておりアジア・パシフィック向けのモデルの様です)

 

そしてマリン先進国である欧米では海域や湖川単位などで詳細な電子航海図などが販売されておりユーザーが個別に購入して使用するスタイルが一般的なのでこの様なスタイルが多いです。その為、海外製のモデルはエントリーモデルを除きSDカードスロットがほぼ標準になっており、WEBサイトで地図を購入ダウンロードしてそのデータを入れたSDカードを機器にセットして使用するという流れです。

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更に近年では機器にWi-Fi機能が備わっているモデルも増えてきましたので・・・例えばGARMINの場合ですと、スマホ用アプリ「ActiveCaptain」内で電子チャートを購入してWi-Fi経由で機器にインストールなども出来る様です。

しかし残念ながら現在はアプリ内で日本向けの海域は販売されていませんのでSDカード版を購入して機器に読み込ませます。

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詳しくはこの後で書いていきます。

 

 

 

3.GARMINマリン製品のマップについて

※一部の写真はパソコンのソフト上でスクリーンショットした画像で、実際の機器の表示と配色などが異なる点もあります※

 先に書いた様に他の外国製品と同様に機器には簡易的な地図が入っていますが・・・

これをAとした場合にSD(機器に入れるのはmicroSD)カードに入ったデータを機器に追加する事で地図は詳細になっていきます。

A:ワールドマップ(簡易マップが機器にインストール済み)

B:JAPANベースマップ(無償)・・・SD(microSD) ※機器のご購入時に提供

C:WaterViewMap(有償)・・・SD(microSD) ※機器のご購入時には無償提供

D:NEW PEC全国版(有償)・・・SD(microSD)

E:NEW PEC全国版+海底地形図(有償)・・・SD(microSD)

 

A:何もソフトを入れない機器内の標準地図表示の場合です

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ソフトなし:隠岐の島(島後)  PC表示

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ソフトなし:西郷湾   PC表示

 

コメント・・・・簡易地図ですので、、、

 

 

B:機器のご購入時に無償でお付けできるジャパンベースマップというデータをSDカードへ入れセットした場合です

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(無償)ジャパンベースマップあり:隠岐の島(島後)  PC表示 

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(無償)ジャパンベースマップあり:西郷湾 ※機器本体表示です

 

コメント・・・幾分詳細にはなりましたが海岸線の描写が正確ではありません。

 

 

C:「Water View Map」というカーナビ用の地図をベースとしたマップです。

日本正規輸入代理店G-FISHINGが企画作成したカーナビマップベースの地図です。

SDカードに入れて¥5,400でのご提供になりますが、機器本体をご購入頂いた場合はサービスでご提供します。

※カーナビマップベースなので現在のところ内陸の河川・湖用としての内容となっています(バスフィッシング向け)。海用としては現在のところ情報量が少ないのですが今後徐々にバージョンアップしていくと思われます※

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「Water View Map」あり:隠岐の島(島後) PC表示

これはパソコンでの表示画面で機器での描写とは異なりますが、海岸線の描写が良くなっています。

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「Water View Map」あり:西郷湾 ※機器本体での表示です

 

コメント・・・ジャパンベースマップの海岸線が改善された様な内容になります。開発継続中の商品ですので今後、内容が変わる可能性があります。

  

以上、ここまでのマップは無償または安価なものですが何れも海岸線の描写に優劣があるといった程度になりまして、海上での等深線や瀬、灯台、浮標などいった情報は今のところ表示できません(多少改善される可能性はあります)。

 

 

 

D~E:New-pec電子海図(航海用電子参考図)を有償で購入された場合

 国産メーカー同様に日本水路協会が発行する電子チャート(航海用電子参考図)NEW PECを購入してセットする事が可能です。

こちらは2種類あり、それぞれ4GBのSD(microSD)カードに収納されて販売されています。

 

GARMIN用日本全国版 NewPec 航海用電子参考図 ¥33,480」

等深線2m/5m/10m/100m/200m/500m/1000m

(販売サイト:こちらで直接のご購入となります)

http://store.garmin.co.jp/shop/ProductDetail.aspx?sku=1234100&CD=F1000007&WKCD=

 

GARMIN用日本全国版 NewPec 航海用電子参考図+海底地形図 ¥47,520」

等深線:~20m(0.5~1m毎)、20m~100m(2m毎)

等深線:100m~500m(20m毎)、500m以上(100m毎)

 (販売サイト:こちらで直接のご購入となります)

http://store.garmin.co.jp/shop/ProductDetail.aspx?sku=1234102&CD=F1000007&WKCD=

 

上記2つの違いは表記の通り等深線の間隔となります。

+海底地形図はより細かく等深線が入っています。

 

 

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写真:日本全国版NewPec公開用電子参考図+海底地形図を機器にインストールした状態です。

 

以下、機器で表示した良い写真がないので同じデータを入れたPC画面のスクリーンショットで幾つか紹介します。

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まずGARMINでの地図表示画面の場合ですが表示方法に航海用マップ(左)と釣行用マップ(右)の2種類があります。それぞれ単独での表示や魚探画面との分割表示も可能です。

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航海用マップ(PC表示)です。場所:西郷湾西浦

瀬、漁礁、浅瀬、危険箇所、灯台など航海に必要な情報が表示されます。

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次に釣行用マップ(PC表示)です。場所:西郷湾西浦

浅瀬や灯台などの表示はありますが文字などを極力省いた表示です。そして等深線が表示されます(機器ですと等深線に数字も添付されます)。

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再度、航海用マップ(左)と釣行用マップ(右)表示を幾つか紹介します。

※機器表示ですと等深線に数字も添付されるなど若干表示が異なります※

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同じ箇所を+海底地形図のバージョンで(等深線ピッチが異なります)

※機器表示ですと等深線に数字も添付されるなど若干表示が異なります※

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大久沖

※機器表示ですと等深線に数字も添付されるなど若干表示が異なります※

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布施沖

※機器表示ですと等深線に数字も添付されるなど若干表示が異なります※

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中村沖

※機器表示ですと等深線に数字も添付されるなど若干表示が異なります※

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五箇沖

※機器表示ですと等深線に数字も添付されるなど若干表示が異なります※

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都万沖

※機器表示ですと等深線に数字も添付されるなど若干表示が異なります※

 

コメント・・・高額な地図ソフトではありますが、釣行時のポイント絞込や潮の流れなどを推測する上でやはり等深線マップは必要になってくるかと思います。

どちらを購入されるかは、ご予算にもよりますがGARMINの場合には、自動等深線作図機能「Quickdraw Contours」という機能がありますので、よく通われる様なポイントであれば細かい等深線マップが自動で作成されますから・・・


 ・GARMIN用日本全国版 NewPec 公開用電子参考図 ¥33,480

  等深線:2m/5m/10m/100m/200m/500m/1000m

でも良いかとは思われます。

 

 

 

以上、大変長くなりましたが・・・・

「外国製なので地図が良くないのではないか?」と思われている様ですが、ここまで説明させて頂いたとおり国産メーカーと遜色のない地図内容のご提供が可能です。

GARMINをメイン機器に使用、「Quickdraw Contours」用のサブ機器に使用などの用途やご予算に応じて地図の内容は変更出来ますのでお気軽にご相談下さい。

 

 

 

 最後まで読んで頂きましてありがとうございました。

 

 

GARMINマリン製品は日本の各地域に販売代理店をおき、それぞれが販売商圏を持っていますので基本的に商圏を越えての販売等は出来ません。

弊店(ヨコタオート&マリン)のGARMINマリン製品販売、アフターサービスの商圏、責務は隠岐の島(島前・島後)内となっております。

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